Orux AI / モデルノート
Suno v5 の音楽納品:FFmpeg でラウドネスとピークを測る
公開 MP3 から固定ゲインを計算して WAV を書き出し、ラウドネスとトゥルーピークを再測定します。

目次
測定値を使って音量を合わせる
Orux の Suno v5 の既存例「Frog pond chorus」は、今回の納品条件である統合ラウドネス −16 LUFS、トゥルーピーク −2 dBTP 以下に合わせるため、2.32 dB 下げました。元のステレオ MP3 は −13.68 LUFS、−0.35 dBTP。ローカルで書き出した 48 kHz の WAV は −16.00 LUFS、−2.67 dBTP でした。ラウドネスレンジは両方とも 4.90 LU です。
この手順は、指定を受けた編集担当者にステレオの背景音楽を渡すためのものです。実際の案件では受け取り側の仕様に従います。音楽とせりふを合わせる場合、最終ミックスは別途測定します。ここでは承認済みの曲を保ち、技術条件を満たす納品用コピーを作ります。
承認済みの音源を用意する
Suno v5 のモデルページに、器楽曲「Frog pond chorus」の公開例があります。夏の夜の池をイメージし、ウッドブロックとマリンバが交互に応答するリズムを指定した例です。音源は 48 kHz のステレオ MP3 で、コンテナが報告する長さは 166.8 秒。WAV はこの音源からローカルで作りました。
「Frog pond chorus」の元の MP3 を聴く・保存する。

波形を見れば、試聴する箇所や振幅の変化が分かります。統合ラウドネスと最大トゥルーピークは測定値で確認します。数値が合っていても、音楽が特定のせりふを覆う場合があります。ミックスに採用する前に、使う範囲とせりふを重ねて聴きます。
ダウンロードした原本は残し、書き出しには別の名前を付け、カット、フェード、ゲイン、形式を記録します。今回は曲全体に固定ゲインを適用しました。短い抜粋を渡す場合は、カットとフェードの後にその範囲を測ります。
ラウドネスとピークを別々に確認する
LUFS で示す統合ラウドネスは、測定区間全体の音量感です。dBTP で示すトゥルーピークは、サンプル間を含む再構成信号の最大値の推定です。LU で示すラウドネスレンジは、区間内のラウドネスの変動を表します。ピークが上限近くても、区間全体では小さく聞こえることがあります。波形だけでどの条件を外れるかは判断できません。
目標から測定値を引くと、−16.00 − (−13.68) = −2.32 dB です。元のピークにゲインを加えると、エンコード前の推定値は −0.35 + (−2.32) = −2.67 dBTP です。−2 dBTP の上限まで 0.67 dB の余裕があります。この固定ゲインを適用し、書き出しを測ります。
推定ピークが上限を超える場合、固定ゲインでは両方の条件を満たせません。例えば −20 LUFS、−3 dBTP の曲を −16 LUFS にするには +4 dB が必要で、推定ピークは +1 dBTP です。上限が −2 dBTP なら加えられるのは +1 dB までで、約 −19 LUFS になります。目標を変更するか、ダイナミクス処理を承認するかを確認し、処理後の音を聴きます。
フィルター、フェード、ラウドネスのゲート、非可逆圧縮で再測定値は変わり得ます。納品するファイルを測って判定してください。ここでは元のサンプルレートを維持した PCM WAV を使います。MP3 または AAC が必要なら、承認済みの版をエンコードしてからもう一度測定します。
FFmpeg で測定・書き出し・再測定する
元ファイルを frog.mp3 として保存し、loudnorm が使える FFmpeg を用意します。最初と最後のコマンドは分析のみで、処理後の音は破棄します。各 JSON の input_i、input_tp、input_lra が渡したファイルの値です。中央のコマンドで納品用の WAV を書き出します。
ffmpeg -hide_banner -nostats -i frog.mp3 \
-af loudnorm=I=-16:TP=-2:LRA=11:print_format=json -f null -
ffmpeg -i frog.mp3 -af volume=-2.32dB -ar 48000 \
-c:a pcm_s24le frog-handoff.wav
ffmpeg -hide_banner -nostats -i frog-handoff.wav \
-af loudnorm=I=-16:TP=-2:LRA=11:print_format=json -f null -分析に同じ目標設定を使うので報告を比較できます。output_* は破棄されるフィルター出力の値です。最初の分析で動的処理後の −14.74 LUFS が表示されますが、これを原本の測定値に使うとゲインを誤ります。詳しくは FFmpeg の loudnorm 文書を参照してください。
| ローカル測定 | 元の MP3 | 書き出し WAV |
|---|---|---|
| 統合ラウドネス | −13.68 LUFS | −16.00 LUFS |
| トゥルーピーク | −0.35 dBTP | −2.67 dBTP |
| ラウドネスレンジ | 4.90 LU | 4.90 LU |
| サンプルレートとチャンネル | 48 kHz ステレオ | 48 kHz ステレオ |
横にスワイプすると表全体を確認できます。
WAV は目標ラウドネスに達し、ピーク上限を下回りました。レンジが変わらないことは、固定ゲインの処理と整合します。24 ビット PCM は非圧縮の編集用コピーですが、元の MP3 が失った情報は戻りません。編集用 WAV を残し、必要に応じてそこから圧縮版を作ります。
通常の音量で冒頭、音が密集する中盤、末尾を聴きます。ステレオの定位と開始・終了位置を確認します。メーターでは意図しないカットや唐突な終わりを判断できません。納品メモに「48 kHz ステレオ PCM、全長を測定、統合 −16.00 LUFS、−2.67 dBTP」と記載できます。
曲自体の要件が変わったら再生成を見積もる
2026 年 11 月 6 日時点で、Orux の Suno v5は 1 リクエスト 14.24016 Credits でした(1 Credit = $0.005 で $0.0712008)。以下はリクエスト数での試算です。採用できる曲数を予測するものではありません。
| 作業 | リクエスト数 | 費用 |
|---|---|---|
| 手元のファイルのゲインを調整し再測定 | 0 | 0 Credits ($0) |
| 新しい曲を 1 回リクエスト | 1 | 14.24016 Credits ($0.0712008) |
| 別方向の試作をもう 1 回見込む | 2 | 28.48032 Credits ($0.1424016) |
横にスワイプすると表全体を確認できます。
テンポ、編曲、楽器が合わないときは別の曲を検討します。曲が承認済みでレベルだけに問題があれば、ゲインを調整します。166.8 秒は例の長さで、見積もりはリクエスト単位です。別案を頼む前に採用条件を決めます。採用画像 1 枚あたりの費用ガイドでも別の媒体でこの違いを扱います。合成ナレーションを加える場合は Qwen3 TTS の原稿準備を参照してください。
FAQ
背景音楽はすべて −16 LUFS にしますか?
受け取り側の仕様に従います。−16 LUFS は今回の例です。せりふを聞き取りやすくするには、ミックス内で音楽をさらに下げる場合があります。完成版を納品するなら改めて測ります。
ラウドネスが分かってもトゥルーピークを測りますか?
統合ラウドネスは区間全体、トゥルーピークは短い最大値を見ます。一方を満たしても他方の上限を超えることがあります。特に非可逆圧縮後は納品ファイルで両方を測ります。
FFmpeg の input と output のどちらを読みますか?
渡したファイルの値は input です。output はフィルター処理後の値で、分析では出力を破棄します。実際の書き出しを確認するには WAV を測り直します。
ラウドネスを変えるために Suno で曲を作り直しますか?
曲が承認済みで推定ピークが上限内なら、ローカルのゲイン調整で足ります。原本を保ち、コピーを測ります。違う編曲が必要な場合に新しい曲を作ります。
1 つの API でこれらのモデルを利用
チャット・画像・動画・音声モデルに対応した OpenAI 互換 API。Credits で従量課金です。
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